やることがあって、時間がありませんでしたが、それも一段落したので続きを出します。
グレース・タウン Grace Town
ノガード Nogard
男 竜 筋肉質→肥満→超肥満 俺
フロウ Flow
男 狼 痩せ→痩せ気味→普通 俺
タール Tar
女 鼠 ふっくら 私
ドレイジル Drazil
男 蜥蜴 痩せ→痩せ気味 自分
ニプロッド Nihplod
女 海豚 痩せ→痩せ気味→普通→むっちり あたし
タブ Tab
男 蝙蝠 痩せ→痩せ気味 俺
イザーラ Izara
男の子 蜥蜴+鼠 ふっくら 僕
ルエイソレット Ruasoretp
男 翼竜 俺 筋肉質→超肥満→ぶくぶく
中央タワーは、このグレースタウンで一番大きい建物だけに、エレベーターも大型だ。おかげで、ルエイソレットの巨体も載せることが可能だった。
「おいおい、随分と大きな部屋だな」
中央タワー最上階、ルエイソレットの部屋に、ノガードとルエイソレット意外がやって来ていた。いくらエレベーターが巨大とは言え、全員を乗せることは不可能であったため、ルエイソレットと、彼を載せた三台の台車を押すノガードだけは、遅れてエレベーターに乗っているのだ。
「それにしても、机やら椅子やら——これじゃあでか過ぎて、逆にくつろげないな」とタブが、リクライニングチェアに座り、もたれかかった。
「あんた、良くこんな状況でそんなことできるわね。時間がないのよ、早くボタンを押して」
ニプロッドが急かすと、タブは、机の裏をのぞき、そこのボタンを押した。すると、机の上に、コンピューターが現れた。そこで彼は、ルエイソレットから教わったパスワードを入力した。
するとその刹那、横にあった壁の一部が、直所凹んで、エレベーターが現れたのだ。
「なるほど、これが外部と繋がった隠し通路か——それにしても、あいつここに入るのか?」とフロウが、隠しエレベーター内を一瞥しながらいった。するとタールが、息子のイザーラをドレイジルに預け、目測を行なった。彼女はこういう面でも、器用なのである。
「……大丈夫そうですね。ルエイソレットの体は殆どが脂肪ですから、ある程度形が変えられますので」
「はは、なんだか粘土みたいだな」
その時、ばたんと、扉がひらきました。そこからは、三台の台車にどかりを腰を据える、でぶでぶとしたルエイソレットと、その台車を押すノガードが入って来ました。こう比べて見ると、意外にノガードも太っているんだなと、台車二つ分は横幅があるんだなと、ふと思ってしまったフロウは慌てて首を横に振り、ボスに伝えました。
「ボス、隠しエレベーターがありました」
「良し。お前らが先に行け」
「分かりました」
そしてここに来た時と同じように、まずはノガードの部下達が、エレベーターに乗り込みました。ここでも全員が、きちんと乗れていました。
扉がしまり、エレベーターは下に向かいました。しばらくして、エレベーターが戻って来て、扉が開いた。
「ルエイソレット。お前、入れるのか?」
「あ、ああ……たぶん、大丈夫だろう。だがお前も随分とでかい腹を持ってるからな。一人ずつじゃないと無理だろ」
「なら、お前が先に行け」
「いいのか?」
「お前のその脂肪を押す係が必要だろうが」
「……はは、悪いな」
台車を押してもらい、エレベーターに載せられたルエイソレット。そしてノガードが、上半身だけをエレベーターに入れてボタンを押すと、さっと身を引いた。だが予想どおり、エレベーターから食み出たルエイソレットの体で、扉が完全に閉まらず、ノガードがそれを、餅つきのようにおして、満員電車のごとく無理やり彼を中に押し込んだ。
そしてどうにか、エレベーターは下に到着したようで、再びエレベーターが上昇を始めた——がその時、どかんと外で、巨大な爆発が起きた。部屋には三方の窓があり、東西南北の元ボスがいた場所が眺められるようになっていた。その中でも特に大きな屋敷が、どうやら爆発を起こして、跡形もなく消えており、さらに衝撃を物語るように、このタワーも大きくゆれ、ノガードはたまらず踏ん張りを利かせた。
だが、一難去ってまた一難。なんと先ほどの衝撃で、エレベーターが止まってしまったのだ。
「畜生、こんなタイミングで……」
するとノガードは、さっと何かを閃き、即座にエレベーターの扉の境に両指をかけた。そして、腕にぐっと力を込め、筋肉を隆起させると、扉を強引にこじ開けたのです。もちろん籠は途中で止まっているので、先には深い底への穴しかありません。だが彼は、その先にある、籠を吊るすロープに手をかけたのです。
「……まあ、いつも懸垂のトレーニングもしてたからな、大丈夫だろう」
そしてノガードは、穴の中に飛び込んだ。