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前に書いていた奴、このまま捨ててしまいかねないので、ゲームみたいにしたくないので、これの続きも書き始めます。因みにゲームも、一応ちびちびいじってるのですが、色々とメディアデータが必要になるので、当分先になりそう——というより、VS2010待ちでもあったり(爆

今回の小説での目標。とにかくうだうだ書かずにシンプルに。


実をいいますと、HPに公開していものの大半は、ほぼ全て同一空間上の話で、時間軸などもちゃんと配置していたのですが、未公開というか没となり今にいたります。なので今回はとある小説と同じ単語が出て来ますが、深い意味は今のところありません。それと今回は、設定をメモりたいので短めです。

調査宇宙船(中型) クレイザー Hcraeser

四次元の通路 スィワー Sewer

海洋族

鮫似 シャーカン Sharkan

鯨似 ホエリアン Whalian

海豚似 ドルフィニアン Dolphinian

鯱似 オルカン Orcan

シャーカン M 普通 私 船長(キャプテン Captain) ヴィロック Veloc

ホエリアン F 普通 わたし 操作者(オペレータ Operator) レンズ Lens

ドルフィニアン M 俺 太い 船員(クルー Crew) アーニー Earny

オルカン F 細い 自分 船員(クルー Crew) パル Pal


 新惑星は、自然豊かな惑星であった。緑豊かで、木々もある。クレイザーの乗組員たちは海洋族であり、母星は海で覆われた世界であるが、陸上で生活をする生きものたちからすれば、この惑星はまさに楽園だろう。酸素もあり、一瞬この惑星は、既知のものではないかと疑ってしまうほどであった。しかし調べて見れば、この惑星は宇宙データベースに登録されておらず、やはり新惑星なのである。

 森の中に着陸した宇宙船から降り立った船長ヴィロックは、この地に足を下ろした瞬間、自分の身分などすっかり忘れ、両手を青空にむけて仰ぐと、言葉にならない大声を上げた。それほど嬉しかったに違いない。なにせ、このクレイザーという宇宙船は、100年という歴史を誇った、受け継がれ続けた宇宙船ではあるが、メンバーの規模はとても少数であったからだ。

 船員達が降りてくる。ホエリアンの操作者レンズ。そして残りの船員、ドルフィニアンのアーニー、オルカンのパル……と、たったこれだけであった。決して宇宙船は小型ではなく、船員との割合としてはかなり余白がある状態だ。

 この一番の原因は、個人でこの新惑星探査のプロジェクトを進行しているからであった。つまり、資金が足りないのである。幸いにも、発起人である一代目が残した財産と宇宙船のおかげで、こうやって今も宇宙探査ができているのだが、船員に掛かる人件費は、この100年というように長いスパンで考えれば、とても膨大な数字になるでなる。ゆえに船員には、必要最低限の、船長、操作者(=オペレーター)、そして清掃や食事などの雑用など、万能的に仕事をこなす船員二名の計四人が充てがわれているのだ。

 しかしきっと、この新惑星の発見と調査のおかげで、彼らの船員は二乗、三乗、四乗と、大きく増えるに違いない。未来の宇宙船クレイザーを想像し、ヴィロックは思わずにたりとした。

「船長。出発の準備が整いました」とレンズ。彼女の後ろでは、アーニーとパルが、クレイザーから移動用の小型船を出して待機していた。

「分かった。地図を見せろ」

 ヴィロックは、着陸時に空中から取った電子地図を彼女から受け取り、色々とパラメータをいじり、電子マップから高低差、熱量、地面の材質などを調べて、調査場所の見当をつけようとした。

「それにしても、ここには海というものはないのか」

「確かに、上空から見た時は、そのような物は見つかりませんでしたね」

「しかし、こんなにも立派な森があるということは、何処かに水資源があるはずだろう」

「もしかしたら、地下にあるのではないでしょうか?」

「なるほど——ん、ここは……」

 見ると、電子地図をスクロールさせた先には、水源を示すものが表示されていた。だがそれは、惑星の殆どを陸でしめるものと比べれば、カワサギ釣りのように、氷に穴をあけたような小さなものであった。

「……良し。ここから北東に向かうぞ」

 そしてヴィロック一行は、小型船に乗り込み、目的の場所へと向かった。

 やがて、彼らが辿り着いたのは、森の並びが消えて平野だった。そしてその中央に、直径1キロの湖があった。そこに降りた船長は、思わずこう漏らした。

「本当にここには、海というものはないのか」

「そうですね。ここに来るまでに、一つも見かけませんでしたものね」

「ああ。この惑星の半周ぐらいはしたはずだぞ。それなのに一つも海を渡らないとは……」

「ですが、新惑星としての評価もあがりますよ。こんなにも変わった惑星は、他に見た事がありません」

「だな」

 そしてヴィロックは、後ろを振り向いて部下達にいった。

「良し、アーニーとパル。まずはここにプレハブを建ててくれ。その間私たちは、この湖を一周してくる」

 アーニーとパルは頷き、早速準備を初め、ヴィロックとレンズは、湖を、観察しながらぐるりと回った。


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