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この小説は、兎に角難しい感じを使って書いた

遊び半分(だけど太・膨系はしっかり)の小説です

読めない部分は、以下の単語表を参考にしてください

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真面 :まとも

途轍 :とてつ

軈て :やがて

厭わしい:いとわしい

此の儘 :このまま

拙い  :まずい(つたない)

漸く :ようやく

儘 :まま

唯 :たった

此処 :ここ

先ず :まず

確り :しっかり

一寸 :ち(ょ)っと

是 :これ

遣す :よこす

直様 :すぐさま

然うして:そうして(=そして)

了う :しまう(~してしまう)

因って :よって(~によって)

柄 :から(~だからだ)

米 :メートル

瓩 :キログラム

瓲 :トン(重さ)

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或る日事故に因って一人の青年が亡くなった

だが其の青年は、つい最近実験が許されたDNA改造に由って、蜥蜴として生まれ変わった

然うして彼は、一躍世界の人気キャラとなり、世界中を駆け巡った

 

然し後の彼の両親の死に因り、彼は家に閉じ篭りっきりに成って了った

其れと同時に彼の人気は、徐々にDNA改造に由って生まれた新しいキャラ達に依っても薄れ

彼の存在は全くと言って良い程失われて了った

 

其の後、彼はストレスに因り過食症へと陥った

彼の食事は、一日二食から三食、四食……果てには一日中食べる始末

御金の心配は無かった。彼が今迄に稼いだ御金は膨大だったのだ

其の為彼は徐々に太り、自身の体の羞恥心に由って更に外へと出なく成って了った

そんな生活を九年間繰り返した結果、彼は途轍もない肥満体に成って了った

食事量が一段と増加した事に因り、貯蓄して居た御金は徐々に減る速度を増して行き

一般人なら生涯暮らせる程の生活費が軈て、残り数年分の生活費しか残らなく成って了った

彼は此の儘では拙いと考え、悩んだ末友人の所へ相談しに行く事にした

だが今の体では外を出歩く事は、矢張り恥ずかしい

其処で彼は、夜中に電車で向かう事を決意した

夜中なら電車は通って居て、且人数も少ない柄だ

 

先ずは自身のウエストと体重を測り、特注サイズの服を用意する

九年前までちゃんと服を着て居たのだが

太り始めて服を変える回数が増えて来たので、途中で面倒に成り着るのを止めたのだ

別に家柄出る事なんて無かったのだ柄……

 

ウエストを測るのには苦労した

余りにも太って居たので、手が後ろ迄届かないのは勿論の事

御腹にも手が回せない状態だった

何とか計測し終わると、結果はウエスト三米、体重七百瓩だった

是には正直驚いた。何故なら自身が知る限り

現在迄で最も太った者でもウエストは二米半ちょい、体重六百瓩だった柄だ

彼は此の事実に驚きつつも、電話で指定の大きさの服を注文した

 

彼の元へ注文した服が届き、いざ準備を整え玄関を出た

だが其の後直ぐ、彼は少し息を切らして始めた

漸く玄関柄門迄の五十米程歩き終えた時、彼はもう歩く事も儘成らない状態だった

彼は門に手を掛け、体中柄汗を大量に垂らし、過呼吸並に息を切らし乍、暫し休んだ

暫くして彼は、唯五十米の往復、計百米を一時間も掛けて戻った

此処迄体が鈍って、又太って入た事を改めて痛感した彼は

先ず少しでも動ける体にする為、彼は毎日歩く練習をした

幸いにも家はある程度広かったので、人目に付く事は無く、運動にも助かった

然うして其の運動を続ける事一年、彼は漸く確り、とまでは行かない物の

普通に歩く事が出来る様に成った

其の代わり其れ迄の間、運動後には必ず疲れたと言って何時も以上に食事を取る様に成って了ったので

体重は以前より更に増加して居た

其の後彼は再度準備を整え、新たに服も買い、目的で或る友人の所へ相談しに行く事にした

 

移動は夜中だったので、勿論人は少なかった

其れでも人は何人かは居たのだが、彼は一寸落ち着いて居た

何故なら、今まではちょくちょくテレビで太った者達を見ても、自身を越える者は居なかったのだが

つい最近テレビで、世界一太った、自身と同じ種類の蜥蜴(人)男が紹介されていた柄だ

其の者は結婚して折り、自身と似た様なパターンで、親が亡くなって過食症に成ったのが原因だった

妻は夫の事を理解して上げた上で、彼の暴走した食事を止める事はせず受け入れた

其の後太り過ぎで動く事が出来なく成った夫は、妻に食事を手伝って貰っていた

だが、徐々に夫の食への執着心が暴走しだし

軈ては常に空腹を味わうと言う状態へと陥った

夫は食べても食べても満腹に成らない体にも気付かず

もっともっと食事を遣す様に妻を叱り付けた

最終的には妻の手でさえ、夫の食事速度に追い着く事が出来なく成り

其の空腹に苦しむ夫を見兼ねて、妻は救急車を遣したと言う

夫は其の時、ウエストは四米、体重は一瓲も有り

世界で初めて体重が千瓩を越えた者と成ったのだ

 

彼は地下鉄へと向かうエレベーターに乗り込んだ

エレベーターは重量が一瓲迄とは書いて有りながら、正直入るのにはギリギリだった

下へと降りたら、先ず切符を購入した

普通の改札口は通れないので、端に在る受付の方が居る道を通った

其の道ですら何とか強引に通る事に成った

其処を通る時に居た受付の人もそうなのだが、ホームに居る人達柄は

昔の尊敬の眼差しとは違う、厭わしい視線を浴びて居た

そんな視線に何とか絶え、彼は電車に乗り込み、友人が今居る会社へと向かった

 

会社に着くと、友人が入り口で待って居た

友人は会社の社長なので、其処に泊まり込む事が多々有るのだ

因みに其の友人は、自身と同じくDNA改造された者だ

会社の屋上へと向かい、彼の部屋へと入る

友人は彼の悩みを聞いて、そして言った

「私の会社のマスコットキャラに成って見ないか?

 太って居る事は確かに周り柄厭わしい目で見られる事が有るが、

 マスコットとして其の体は、富を表す象徴と成るし、子供達からの受けも良い。

 其れは会社としての利益にも成るし、御前の為にも成る」

彼は其の案に、少々不安を抱え乍も合意し、直に写真とCM撮影を行った

 

CMの発表後、其れは何とも人気を博した

彼は再び人気を獲得し、世界中を駆け巡る様に成った

其の人気は、昔の様に途切れる事は無く、彼が亡くなる迄続いた

 

  ――彼は新たな人生を歩み

    苦難と苦悩を乗り切り

    再び彼は世界に轟いた――

 

彼の体は、自身の人気を尊重して居た

年が経つ毎に、彼の人気は飛躍し、其れと同時に彼の体重も増加した

始めは七百瓩だった体重も、一瓲、二瓲と徐々に増え

最終的には五瓲に迄成り、彼が世界で一番太った者としてギネス登録された

今でも其の記録は破られて無いと言う


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