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赤竜(=せきりゅう)  M 俺   デスモア  Dethmor

黄竜(=おうりゅう)  M 俺   バーグ   Berg

紫竜(=しりゅう)   F 私   アムワー  Amwer

緑竜(=りょくりゅう) F 自分  ヴィッグ  Vigg

青竜(=せいりゅう)  F 私   フィラード Philard 


 レベル2のエリアに入ると、そこには受付があった。んっ、ここはカフェっぽくないぞと、それは一目で分かった。

「ようこそ、レベル2へ」と受付嬢。さすが、レベル1とは違って、既にそこの最重量者よりも彼女は太いようだ。

「えっ……と、どうすればいいんだ?」

「あら、初めてなのですね。なら説明します。

 まず、レベル2では、お客様一人一人が個室に入る仕組みになっています。勿論複数人でもいいですが、レベル1とは違って店員達の体は大きいですから、ちょっと狭くなってしまいます。

 それで、料理の注文などはレベル1と変わらず、ただ基本料金が700円と少々割高になります。そしてもう一つ違うのが、ここではタイプを選べるんです」

 受付嬢は、受付の横にあるメニュー表を示した。基本料金700円という表記の他に、このようなものが列挙されている。脂肪、筋肉、超肥満だ。

「ほう、3つもラインナップされているのか。脂肪と超肥満、これにはどういう違いがあるんだ?」

「超肥満の方が、脂肪よりも太っています。そのため超肥満に関しては、脂肪である程度経験を積んでおくことをお薦めします」

「なるほど。なら無難に、今回は脂肪でお願いしようか」

「ではこちらへどうぞ。少ししてから、店員が来ますので」

 デスモアは、ゆっくりと歩く受付嬢について行った。その後ろ姿に、彼は既に大興奮だった。何せもうレベル1から脱した肉の揺れを熟視出来るのだから。

 ふとここで、彼は思った。初めてお触りした女青竜のフィラードは、当初店内(レベル1)で一番太かった。そのためそれほどフロアには出て来ず、初っ端(=しょっぱな)から彼女を触れたのは幸運だとあとで教えられていた。

 しかしある時、そんな彼女がぱたりと店に姿を見せなくなり、やがて他にも、順調に太っていた店員達が同様になっていったのだ。それをデスモアは、辞めてしまったのかと残念がっていたが、この階級制システムを思い出し、もしかしたらこのレベル2にいるのではと考えた。

 そんな中、彼は受付嬢に一番奥の扉、というより小さな門から、個室に入れられた。円形状のテーブル、それに沿うようにソファーが、間隔をあけて置かれており、その両端に小門がある。つまり入り口は二つだ。

 そこのソファーに座り、彼は一人待つことになった。

(……これ、個室制度とか、やっぱりまるで風俗みたいだぞ)

 どうやらカフェという名目は、最初だけのようだ。レベル2になると、とうとう本性を露わにしたらしい。

 その時、小門ががちゃりとあいた。するとそこから現れたのは——

「あら、デスモアさん、お久しぶりです」と女緑竜。かなり太く、一体誰なのかと、デスモアは一瞬首を傾げた。

「ん、君は……! ヴィッグか!?」

 ヴィッグというのは、デスモアが初めてデブカフェを訪れた時に水を出してくれた女性である。あの時でもかなり肉付きは良い方だったが、順調に肥え続け、ふと姿を消したと勘違いして久々に今見たら、もうおっ魂消るほど成長している。つまりこのパターンでいくと、レベル1で最重量だったフィラードは、かなり太っているということになる。脂肪ランクか、はたまた超肥満ランクか。どちらにせよ一度、彼女の姿も見たくなり始めていた。

 デスモアは、とりあえずヴィッグの上から下を、舐めるように見つめた。たっぷりと蓄えた頬肉や二の腕は、想像の範囲内。つまり充分肉付いている。だがお腹はどうだろう。臍の少し下辺りでお腹が上下に別れており、それぞれ大きく垂れ下がっていた。特に下腹の方は、ついにかと思うほど、地面に接地していた。

 ここで彼は、レベル1の彼女との違いに、もう一つ気付いた。それは、エプロンを着用していないところだ。

「エプロンはないのか?」

「ええ。料理をするのは、所謂訓練期間とも言えるレベル1のお仕事なの。レベル2にあがってからは、思いのままに太れるってわけ。それじゃ、まずは座ってもいいかしら?」

「おっと悪い」

 デスモアは奥の方へと進み、ようやく空いたスペースに、彼女がどっかりと腰を下ろした。どうやら彼女でも、ソファーとあいだのあるテーブルにはお腹が触れないようだ。きっとそこと接着するのは、超肥満ランクなのだろう。

 ここで、別の店員が、デスモアが入ったのとは反対方向の小門をあけ、先付けと水をテーブルに置いた。どうやら先付けの量は、レベル1とは変わらないらしい。だが200円増しだけで、常に横に太い店員がいてくれるのは、寧ろ安い方だ。

「……んでヴィッグ。俺はどうすればいいんだ?」

「あら、このレベル2は初めてなのね。でも安心して、殆どレベル1と変わらないわ。普通にそこのボタンを押して店員を呼んで、料理を注文するだけ。ただ自分とかの店員が、こうやってそばにいてくれるのが、このレベル2」

「つまりお触りし放題ってわけか」

「そう。勿論、店の規則は守って貰わないといけないけどね」

「残念だな、こんな目の前にいるのに。ここまできたら、いっそ風俗にすればいいのに」

「風俗とカフェじゃ、色々とお国からの指図が違うからね」

「なるほど、そりゃそうだな」

「それじゃデスモアさん、そろそろ注文したらどうかしら? 時間がなくなっちゃうわよ」

「ハハ、確かに。んじゃまずは……」

 そしてデスモアは、ボタンの横にあるメニュー表を見て、ボタンを押して店員を呼んで、いつもの要領で注文を行なった。

 すると、ヴィッグも店員に何やら色々と注文をした。その量はデスモアの何倍もあり、彼はかなり吃驚したが、同時に不安も襲い始めた。そんな中、店員は奥へと戻っていった。

「ヴィッグ、まさか君の注文料金も、俺が払うのか?」

「ふふ、安心して、そこが風俗と違うところよ。けどその代わり、自分が頼んだものを、デスモアさんは食べられないの。だってそうしちゃったら、基本料金だけ取ろうとする輩が出て来ちゃうからね」

「そう、だな。まぁけど安心した。良し、それじゃあ早速、この待ってる間に……」

 デスモアが手を伸ばすと、ヴィッグはにこやかにその様子を見つめた。彼が何をしても、規則の範疇なら、彼女は一切動じなかった。

 それからデスモアは、脂肪やら筋肉質やらを注文して、レベル2を堪能し始めた。脂肪もいいが、筋肉質も中々のものだった。女性だから少し筋肉には抵抗があったものの、四肢の逞しさと、弛みのない綺麗な曲線をえがくデカっ腹は、案外以上に良かった。説明されたとおり、種族だけでなく、タイプの違いもかなり味が違い、充分に楽しめる事が分かった。

 しかしやはり、一緒に店員達と食事を取ると、ついつい食べ過ぎる傾向にある。気が付けばデスモアは、完全にぽっちゃりの領域を突破し、太鼓腹がスーツの上から垣間見えるようになり始めていた。

「今日はどうします?」と受付嬢。

「んー、そうだなぁ。一度、超肥満というものを選んでみようか」

 そしてデスモアは、いつものように個室へと案内された。そしてソファーの中央へと移動した。

 少しして、どこからか、ふぅ、ふぅという息づかいとともに、地面で何かが擦れる音が聞こえて来た。ドキッと一瞬高鳴った彼の心臓。やがてその音は、彼の個室の前で止まり、そして小門がゆっくりと開いた。

「ふぅ、ふぅ、こんにちはぁ」

「だ、大丈夫か?」

 部屋に入ってきたのは、女の青竜。天井からの明かりの反射で、相当汗でてかっているのが分かり、そんな彼女の様子にさすがのデスモアも、手を貸さずにはいられなかった。

 そしてどうにか、彼女はソファーに座った。やはり彼女の超肥満ランクの体では、そのお腹がテーブルに密着、というより少し乗っかっていた。もはや翼など、名残惜しく残されているに過ぎなかった。

「はぁ、ありがとう……あら、デスモアさん?」

「ん、なんで俺の名前を?」

「忘れちゃったの? ふぅ、私、フィラードよ」

 フィラード! ようやく会えたと思いつつ、ヴィッグの時もそうだが、正直分からなかったし、特に彼女の場合はそうだ。何せヴィッグの倍はあるんじゃないかと思わせるほど。確かにこの超肥満ランク、常人がいきなり見たら腰を抜かす。レベル2の肥満である程度免疫をつけた方が良いと受付嬢が言っていた理由を、彼はついに納得するに至った。

 彼女が入った小門とは別の小門から、店員が先付けを置いていった。だがそんなのより、デスモアはとにかくフィラードの姿を見つめた。

 荒々しい息、重々しい体。そんな状態で必死に歩き、この個室へと入り、頑張って座る彼女の一生懸命さに、どことなくデスモアは、燃える要素を見いだしていた。

「ふぅ、ねぇ、それより食事してもいい?」

「あ、ああ」

 そしていつも通り、デスモアはテーブルの上のボタンを押してスタッフを呼んだ。まず先に彼女が、スパゲッティやステーキ、気持ち程度のサラダを数皿と、次から次へと注文した。そのあとにデスモアは、夕食にと同じくステーキを注文したが、彼女につられてか、いつもは700gのところを、1kgも頼んでしまった。しかもこれから、彼女と一緒にいることで追加注文するにも関わらず。

 まっ、仮に残しても、それは彼女達に食べさせればいいこと。実際そうやって自分用に注文したものを、店員に食べさせることは良くあるのだ。だってそういう姿も、彼女達の魅力を引き立たせるものだから。

「おっと待ってくれ。あと追加で、ケーキも頼む」

 すっかり先付けのことも忘れ、ちゃっかりデザートも注文したデスモア。店員は頷いて器械でその注文を追加し、奥へと引き返した。

 やがて、再び小門が開くと、そこからサービスワゴンがちらりと見えた。そしてテーブルに先ほどの店員が、まずデスモアが注文した料理を並べた。そして次に、フィラードの料理をどんどんとテーブルに並べだした。するとその量と数があまりにも多すぎ、デスモアの料理がどんどん奥へと追いやられていった。

「ごめんなさいね、デスモアさん。私、これだけ食べないとだめなのよ」

「君のその体じゃあ、そうだよな。だから太っても行く」

「そう。それが私達デブカフェの店員」

「それはいいんだが、君は料理に手が届くのか?」

「それが、その……取れなくはないんですが、もし良かったら、お皿を取ってくれます?」

 やっぱり、とデスモアは思った。大体テーブルにお腹がのっかっている時点で、料理を取ろうと腕を伸ばせば、その前にお腹がその料理を押し出してしまう。

 デスモアは、彼女が指で指した料理を取り、彼女の渡した。それを彼女は、お腹をテーブル代わりにして、がっつりと貪り始めた。肥満や筋肉ランクとは違うその食いっぷりに、彼の興奮度は更に増した。

 食事をしながら、フィラードとの会話も堪能し、当然お触りもして、この時間を堪能した。そして早くも、彼女とのお別れの時間が来てしまった。

 すると、ここである問題が。

「んー……ふぅ、ふぅ。げぷ、どうしよう」

 彼女は、必死に腕を動かして勢いをつけて、小門へと向かいソファーの上を尻移動していた。食べに食べて膨らんだおかげで立ち上がれずこのやり方を取っているのだが、重量も増していたので、横移動も全然進まないのだ。

 別の小門からデスモアは出て、彼女を引っ張りだそうとした。しかしそんなの、雀の涙ほどの助けにしかならない。

 だが彼は、不思議と治まらない興奮を感じていた。彼女の息切れ、汗、そして辛そうな表情。決してSというわけではないが、彼女の自らの脂肪に抑圧され、びくしゃくと足掻く様子が、何故か彼のツボをピンポイントに突いていた。もしかしたらこれが、俺の大好物なパターンなのかも知れないと、彼は悟り始めた。

「はぁ、はぁ、デスモアさん?」

「んん、なんだ?」

「あの、ふぅ、もう一度、引っ張ってくれます? 次こそは、ふぅ、出て見ますから」

 デスモアは、彼女の手を握った。だがこの瞬間、彼の目はカッと見開き、ついに欲の枷が外れてしまった。

 溜まらずダーイブ! むにゅっとした感触が全身を流れ、彼女の息遣いに合わせて伸縮するお腹の上下運動が、彼の心地よさを誘発し、更に頭を左右に動かして、彼女のお肉を顔でこすこすした。

 少しして、デスモアはハッとし、大変なことをしてしまったとようやく気が付いた。デブカフェの掟、というか規則で、原則店員にして良いのはお触りだけで、ハグなど風俗的要素は禁止であることを。

「す、すまない!」デスモアは慌てて彼女のお腹に手を置いて起き上がり、彼女から離れた。そして後ろへと退いたのだが、その時小門の段差に足を取られ、後ろにどすんと尻餅をついてしまった。

 刹那、監視カメラでもあったのか、颯爽と店員達がデスモアを取り囲んだ。みんな男で、レベル2らしく立派に太ってはいるものの、全員筋肉ランクで、到底逃げられそうにない。そもそも彼らの体で通路は完全封鎖され、床に座るデスモアの視線からでは、顔が隠れてお腹しか見えないので、余計に恐怖を誘った。

「デスモア様」

「い、いや、その、これは事故なんだ! たまたま彼女に手を貸そうとしたら——」

「デスモア様!」

「わ、悪かった、今のは嘘だ、許してくれ!」

 デスモアは、向かいに座る驚いた様子のフィラード以外表情は窺えなかったが、とにかく何度も何度も謝った。しかし彼は、近付いて来た図太い筋肉質の腕達に掴まれ、そのまま店の奥へと連れていかれてしまった。

    続


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